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汝、我を思い出すべし、なれば道は開かれん。汝の明日より2-2

「あなたは一人です。これからもそしてこれまでも。どこでも一人だった、手を繋いで生まれてはこれないのです」

「あなたがいる」

「そうですね、私はけれど一人です。これはあなたですから。皆さんも、もちろん、私であって、あなたです」

「眠くなってきた。疲れたよ」

「勉強ですか?」

「うん。テレビを見る習慣をやめた、その分の時間をまわしたの。みんな、こうやって生きてるんだね」

「ほんの一部の、この世界を支える、あるいは先の世界を見据えた地盤を固める人物は大抵は近時の世界に興味は持たない。あなたも気づいたのですから、戻る必要はないと思います。そこにあなたもう帰れませんし、かえってもまた、甘美を装った誘いに心苦しさを感じる。離れて正解でしょうね」

「今迄で一番しゃべった」

「そうでしょうか」

「カーテンって、必要かな。こうしてあけてた方が窓の機能の正しい使い方だと思うけどな」

「月が綺麗ねって、呼べるから?」

「呼べる?何に誰に?」

「あなたに、私に、だれかに」

「あしたはどうしようか?」

「決めるのはあなたです」

「そうね」

「公園にだれもいない」

「街頭も消すべきね」

「眠る?」

「うん、そろそろ」

「じゃあ、私を閉じて」

「ええ。また、会える?」

「いつでも。どこでも。なんどきでも。あなたの思うままに、私はあらわれてみせる」

「頼りにしてる」

「どうしたしまして」

「あくびが出ちゃった」

「おやすみ」

「私は誰か、聞かないの?」

「竹部美智子」

「正解。よくできました」

「さようなら」

「また会うための挨拶だよね?」

「わかりません」

「約束して」